むかし地震

天災は忘れた頃にやって来ると申します。 忘れないように歴史資料に残っている昭和時代以前に起きた地震情報を配信します。あわせて天気記録、各地の満潮、二十四節気に関わる雑記も。

878(元慶2)年 相模・武蔵

11月1日は、今から1141年前の878(元慶2)年に、関東地方で大きな地震が起こった日です。
相模国(神奈川県中央部と西部)、武蔵国(ほぼ東京都と埼玉県に相当する地域)で大きな被害がありました。
史記録に依ると、4〜5日間振動が止まず、建物がすべて倒壊し、地すべり山崩れのため道路の通行が困難になったとのことです。また首都(当時)の平安京でも揺れを感じました。

 

推定震源 北緯35.5度、東経139.3度
推定マグニチュード 7.3

死者 不明
家屋全壊 不明
家屋半壊 不明
山崩れ 不明

 

この地震の9年前に貞観の大地震が起こっています。仙台平野の奥深くまで大津波が侵入した三陸沖大地震です。
2011年3月の大地震と類似タイプだったのではないかと議論される平安時代地震。この地震貞観の大地震の余震であったかもしれません。
仮に貞観の大地震を2011年の地震と比定すると、9年後とは、来年2020年ということになります。

 

「天災は忘れた頃にやって来る」
 歴史の事実を忘れないように水害を忘れず減災しましょう。

 

*この地震と被害の記録は、国立天文台『理科年表』平成20(2008)年版(丸善株式会社出版事業部)705ページから引用編集しました。