むかし地震

天災は忘れた頃にやって来ると申します。 忘れないように歴史資料に残っている昭和時代以前に起きた地震情報を配信します。あわせて天気記録、各地の満潮、二十四節気に関わる雑記も。

1944年東南海地震

12月7日は、今から75年前の1944(昭和19)年に、紀伊半島沖太平洋海底を震源とする東南海地震が起こった日です。
静岡、愛知、三重県地域を中心として大きな被害を受けました。海岸部(紀伊半島熊野灘静岡県遠州灘を中心に)を波高10メートル近い大津浪が襲ってしまいました。
一ヶ月後、昭和20年(1945)1月13日に関連地震と想われる「三河地震」が発生し、2千人以上の方が亡くなりました。

 

震源 北緯33.6度、東経136.2度
マグニチュード 7.9

死者行方不明者 1.223人
家屋全壊 17.599戸
家屋半壊 36.520戸
家屋流失 3.129戸
 東海道本線の鉄橋が落橋

 

「天災は忘れた頃にやって来る」
 歴史の事実を忘れないように水害を忘れず減災しましょう。

*この地震と被害の記録は、国立天文台『理科年表』平成20(2008)年版(丸善株式会社出版事業部)729ページから引用編集しました。

 

両方の地震について、政府が地震が発生したことを秘密指定し、国民に隠しました。
当時テレビ放送はありませんでしたが、ラジオと新聞はありました。日本放送協會(NHKの前身)と各新聞社は政府の言いつけを守り、報道しませんでした。
せめて放送協會がラジオニュース緊急放送をして避難を呼びかけていたら、津浪からは逃げられた人がたくさんいたでしょう。
政府とメディアが自分の利益のために国民の生命を見殺しにした歴史の実例であり基調な教訓です。